全ての妊婦さんとパートナーへ

新しい家族をお迎えになるにあたり、どのようなお気持ちでしょうか。

「早く赤ちゃんに会いたい」という前向きなお気持ちの半面、「元気に生まれてくれるかな」というちょっぴり不安なお気持ちもあるかもしれません。

みなさんは妊婦健診を受診し、母親学級や両親学級にも参加して、出産や 育児に備えていらっしゃいます。バースプランを立てている方もいるでしょう。 

しかし、出産では「始まってみないと分からない」という現実もあり、お産の途中で母子の安全のためにお腹を切って赤ちゃんを急いで取り出すことがあります。これは緊急帝王切開と呼ばれ、日本では10人に1人に相当します。


「産む前に戻りたい」 産後うつになったみち子さん

中学校教諭のみち子さん (仮名)は、妊娠経過は順調でした。 妊娠したら 「普通に産める」 と思い、 帝王切開は聞いたことはあったけれど、 「自分には関係ない」 と思っていました。 しかし、お産が長引き、 医療者に「このままだと赤ちゃんが危ない」 と説明され、不本意ながら緊急帝王切開に同意したそうです。

みち子さんは、予想外の初めての手術でとても怖かったこと、産後1年近くたっても時折涙が止まらないことを泣きながら語りました。 みち子さんは、いわゆる「産後うつ」の状態でした。 当時の緊急帝王切開の必要性は感じながらも、「私が無知でした。 産む前に戻りたい。 ちゃんと帝王切開のことも勉強して、 お産に臨みたい」と後悔していました。

緊急帝王切開だったからといって、すべての方がそうなるわけではありませんが、 みち子さんのように出産時の恐怖や無力感が強い場合、トラウマとなって PTSD(心的外傷後ストレス障害) に移行したり、産後うつになることがあります。

帝王切開分娩で母子の命が助かったとしても、 みち子さんのように心に大きなダメージを受けてしまうことは、とても悲しいことです。

もしも帝王切開が必要になったら、あなたと赤ちゃんにどのようなことが起こるのか、あなたとご家族がすべきこと・できることは何かをイメージしておくことで、安全で満足のいく出産になります。

メッセージ〜これから出産される妊婦さんとご家族へ

だれが緊急帝王切開分娩となるか、医療の専門家でも予見することが難しいものですから、妊娠中のリスクの程度にかかわらず、 すべての妊婦さんとご家族が緊急帝王切開に関する正しい情報を得ておくことが重要です。

経膣分娩できたとしても、お産の緊急事態への心構えがあることは大きな安心材料となります。 そして、もしお産で緊急事態が発生し帝王切開が必要になったとしても 「想定内」 になっていますから、きっとうまく対応できるはずです。

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